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ケーションは柔軟性が限定的であり、チームの俊敏性も損な
われる。従来型のアプリケーションのメンテナンス費用は、情
報技術(IT)予算で大きな割合を占めるため、組織は既存ソ
リューションポートフォリオを強化する際に予算の制約を受
ける。クラウドテクノロジーは急速に進化しており、エンター
プライズアプリケーションアーキテクチャは、最新の機能性
を採用するよう迫られている。この機能性で提供される新た
なマインドセットとツールによって、デベロッパーは新規機能
のデリバリー速度を加速させ、オペレーションチームはビジ
ネスでより戦略性の高い役割を果たせる。
レガシーアプリケーションのポートフォリオを有する複 数の
大企業は、アプリケーション開発をモダナイゼーションする
ためにステップを講じており、最終的には市場での競争力が
高まるよう、アプリケーション開発を通じて顧客への新規デ
ジタルエクスペリエンスを創出しようとしている。クラウドネ
イティブアーキテクチャは、俊敏性の向上、新規アプリケー
ションの市場投 入時間の短縮、日常生活でコンシューマー
パブリッククラウドへのワークロード移行は、十分に計画さ
れた場合、本番同様の設定で迅速に環境を再現できるチャ
ンスが得られる。また、新規機能を迅速にテストできるた
め、デベロッパーはイノベーションを加速できる。アプリケー
ションを新規のデリバリー手法に適合させるベネフィットは
非常に大きく、企業はアプリケーション改善サイクルを継続
できる。ワークロードがFaaS(Functions-as-a-Service)、コ
ンテナ、マイクロサービスといったクラウドの新規機能を活
用する場合、イノベーションのペースは加速する。これらの
マネージドサービスの採用は、組織のオペレーションに多
大な影響を与える。つまり、アプリケーションインフラストラ
クチャのパッチ適用、更新、スケーリングは不要になる。
モノリシックアプリケーションは数十年間に渡り、従来型
のインフラストラクチャとソフトウェアアーキテクチャと
組み合わさって構築されており、デジタル化に対するビジ
ネス需要に適時に対応できないソリューションポートフォ
リオを有する組織には重荷になっている。レガシーアプリ
IDCの見解
一般的なクラウド採用でよくある
第一ステップは、オンプレミスの
データセンターからパブリッククラウドへの
ワークロードのリフトアンドシフトなど
である。ただし、ビジネスは、新たなクラウド
テクノロジーを完全活用できると、クラウド
移行からさらに大きな価値を引き出せる。