コンテンツ概要
› デジタル変革のために教育
機関はどのようにデータを
活用するべきか
› データのミッションとビジネ
スにおける価値
› データ、アダプタビリティ、
アジリティ
› データのアジリティ
› データをどのように使用す
れば私たちの組織にアダプ
タビリティをもたらすことが
できるのでしょうか?
› 最後に
› 著者について
はじめに
高等教育は他の業界と同様に絶え間ない変化の中にあります。人口統計やテクノロジー、学生の
ニーズや好みにおける急激な変化、予算のひっ迫や感染症の世界的大流行など様々な影響を受
けています。
公共機関・民間企業を含む多くの業界と同様、テクノロジーとデータを上手く活用してこれらの
影響に適応する必要があります。アメリカでは感染症の流行前から始まっていた入学者の減少
がさらに悪化しました。2020年から2021年にかけての入学者数は3.2%の減少、コミュニティカ
レッジに関しては驚くべきことに14.1%も減少しました。その結果、2020年3月から2021年2月
までの間に高等教育で働いていた全労働人口の13%にあたる65万人の人員削減が行われまし
た。より良い教育のためにはテクノロジーの活用が重要であるにもかかわらず、IT関連スタッフの
40%が今後12か月以内に他の仕事を探す可能性があると答えるなど、特にテクノロジー専門家
の離職が続く可能性があります。イギリスの財政研究所によると、2020年にイギリスの13の大
学が破産の危機にあいました。オーストラリアでは、大学がその年の終わりまでに最大48億ドル
(USD) の収入を失った可能性があり、オーストラリアの留学ビザ保有者は54%も減少していま
す。これらの国の高等教育機関は、より少ない資産で状況を好転させることが課題となります。
高等教育の使命と財政的ひっ迫の両方に対応する必要性があり、学生の成績と定着率の向上と
いう問題に直面しています。大学や短大は、多様性を高め、より多くの人々が教育環境を利用で
きるよう協力し合い、また感染症流行により悪化した不公平に対処するための努力を重ねていま
す。入学者が減少した一部の地域においては、入学者数を増やすため入学基準の変更を行いまし
た。これらすべての傾向を考えると、高等教育機関は教育の過程の中で学生をサポートすること
に関して従来と異なる考え方をする必要があると気付くでしょう。個人に合わせた学習体験やリ
スク評価、柔軟な学習様式の提供、キャンパス内で体験できる内容の改善、オンライン上での学
生サポート、学生の精神面への配慮、などが挙げられます。新しい収入源の開拓や寄付の増加、
無駄のない組織のあり方などで資金調達を最大化し、最も合理化された効果的な方法で学生の
成果を生み出し、不確実な入学者数とコストの上昇による予算のひっ迫に対応する必要がありま
す。そして直接学ぶことはもちろん、オンライン上やハイブリッドチャネルを通した学習を可能に
する必要があります。
1. https://www.highereddive.com/news/undergraduate-enrollment-drops-32-this-fall-deepening-last-years-
losses/608854/
2. https://www.insidehighered.com/blogs/leadership-higher-education/650000-colleagues-have-lost-their-jobs
3. https://er.educause.edu/articles/2021/9/educause-and-cupa-hr-quickpoll-results-the-misalignment-of-
preferences-and-realities-for-remote-work
4. AWS report, Emerging Trends in the New World of Education (2020), https://www.universitiesaustralia.edu.
au/media-item/covid-19-to-cost-universities-16-billion-by-2023/
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